- 2008/12/25(木)
信じられない、ものを、見た。
その晩テツヤ・オノデラとレフィーナ・エンフィールドはそろって寝込み、エイタ・ナダカは愚痴をこぼし、ユン・ヒョジンは自棄酒に走った。
そりゃそーだろう。
巨大戦艦が敵機攻撃をよけたとあれば。しかもひょいひょい。
傍若無人に楽隊を鳴らし、黒き竜巻は戦艦だろーがなんだろーが華麗無礼に乗りこなす。つーか普通、戦艦でPTの攻撃は避けられない、というよりバリアと衝撃で耐えるもんである。
どう考えてもバルトールのダンシング・ドールズを避けられるわけがない。
なのに避けやがったのである。
旧特殊教導隊、その異常性と伝説っぷりは全軍に轟きわたり、ゼンガーにいたっては名乗れば相手の気力が5は下がると言われたほどである。レーツェルはそれ以上かもしれない。厨房では天才料理人、PTでは伝説パイロット、戦艦では天才指揮官。
見物していたカイとショーンの会話がまた見も蓋もなかった。
「ギリアムならもうすこし余裕あったろうな」
「そうですな。彼の回避能力はレーツェル以上ですから」
模擬戦だ、あくまであれは模擬戦だ、そう思いながらテツヤは心の中でダイテツにわびた。わびまくった。
その点レフィーナは素直である。降りてきたレーツェルにたずねたのだ。
「どうやってあんなに敵弾を回避できるのです?」
答えは簡単だった。
「TC-OSは我々が作成したものですから。だいたい相手の先手を取れます」
つまり戦艦の敵機行動予測よりレーツェルの脳内予測の方が早いわけである。「それに……」
レーツェル・ファインシュメッカーはのたもうた。
「これでも艦長としては、三年ほど勤務があるのですよ。アルバトロス級に乗っていましたし、小さいころ父の膝の上でマハトの動きを教わっていたことがあります」
「……」
チートだ。
子供のころからこれではチート以外のなにものでもない。
それを言ってはアーディガン家長男の立場はナッシングだったりするのだが、このとき存在が確定していないものの話をしてもしょうがあるまい。
それに大チートがもう一つあった。
「……だいたい、サブに俺のAI、使ってるだろうが……」
ゼンガー・ゾンボルト。
回避値166。かてて合わせて347。
「……少佐サブパイじゃないですよね」
「自分はサブパイなぞできる器ではありません。AIだからレーツェルが使いこなしてるだけで」
「あのう、少佐のAI、お借りできます?」
ゼンガーはレフィーナの顔を見下ろした。
「艦長は、PT搭乗のご経験は?」
「一応ありますけど」
「では、アウセンザイターで、一度プフェールトモードを試してみたらいかがです。
あれができればなんとか扱えると思いますが」
真面目なレフィーナはシミュレータでやってみた。
後、やっぱり寝込んだ。
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その晩テツヤ・オノデラとレフィーナ・エンフィールドはそろって寝込み、エイタ・ナダカは愚痴をこぼし、ユン・ヒョジンは自棄酒に走った。
そりゃそーだろう。
巨大戦艦が敵機攻撃をよけたとあれば。しかもひょいひょい。
傍若無人に楽隊を鳴らし、黒き竜巻は戦艦だろーがなんだろーが華麗無礼に乗りこなす。つーか普通、戦艦でPTの攻撃は避けられない、というよりバリアと衝撃で耐えるもんである。
どう考えてもバルトールのダンシング・ドールズを避けられるわけがない。
なのに避けやがったのである。
旧特殊教導隊、その異常性と伝説っぷりは全軍に轟きわたり、ゼンガーにいたっては名乗れば相手の気力が5は下がると言われたほどである。レーツェルはそれ以上かもしれない。厨房では天才料理人、PTでは伝説パイロット、戦艦では天才指揮官。
見物していたカイとショーンの会話がまた見も蓋もなかった。
「ギリアムならもうすこし余裕あったろうな」
「そうですな。彼の回避能力はレーツェル以上ですから」
模擬戦だ、あくまであれは模擬戦だ、そう思いながらテツヤは心の中でダイテツにわびた。わびまくった。
その点レフィーナは素直である。降りてきたレーツェルにたずねたのだ。
「どうやってあんなに敵弾を回避できるのです?」
答えは簡単だった。
「TC-OSは我々が作成したものですから。だいたい相手の先手を取れます」
つまり戦艦の敵機行動予測よりレーツェルの脳内予測の方が早いわけである。「それに……」
レーツェル・ファインシュメッカーはのたもうた。
「これでも艦長としては、三年ほど勤務があるのですよ。アルバトロス級に乗っていましたし、小さいころ父の膝の上でマハトの動きを教わっていたことがあります」
「……」
チートだ。
子供のころからこれではチート以外のなにものでもない。
それを言ってはアーディガン家長男の立場はナッシングだったりするのだが、このとき存在が確定していないものの話をしてもしょうがあるまい。
それに大チートがもう一つあった。
「……だいたい、サブに俺のAI、使ってるだろうが……」
ゼンガー・ゾンボルト。
回避値166。かてて合わせて347。
「……少佐サブパイじゃないですよね」
「自分はサブパイなぞできる器ではありません。AIだからレーツェルが使いこなしてるだけで」
「あのう、少佐のAI、お借りできます?」
ゼンガーはレフィーナの顔を見下ろした。
「艦長は、PT搭乗のご経験は?」
「一応ありますけど」
「では、アウセンザイターで、一度プフェールトモードを試してみたらいかがです。
あれができればなんとか扱えると思いますが」
真面目なレフィーナはシミュレータでやってみた。
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